チッチの推薦図書

141-市場に行く(1888年制作)

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―シャルル・ラヴァル( Charles Laval 1861-1894)ー 

 

 結核でわずか33歳で亡くなったため、素描・油彩画合わせて30点ほどのみが知られている画家ですが、綜合主義を代表する画家となると、このラヴァルの名前が出てきます。繊細かつ柔らかな色彩で、チッチこういうの好きです。未完成の画家なので、作品によって印象派色が強くなったり、ゴーギャン色が強くなったりと、画風が一定してません。いろいろ実験し、模索中だったんでしょうね。早死にして残念でなりません。

 

2021年:冬のお薦めの1枚 No.4

掲載日:2021年2月1日

142-氷 の 海(1823-24年制作)

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―カスパー・フリードリヒ( Caspar David Friedrich 1774-1840)ー 

 

 ドイツロマン派の最大の画家といえば、このフリードリヒです。宗教的神秘色の強い風景画を多く描きました。人物は出てきても後ろ姿か横向きであり、しかも小さく描かれています。「神が造りたもうた雄大な自然に比べて、欲深き人間の何てちっぽけなこと」ということを表現しているんでしょうね。あまりにも熱心な宗教的態度と愛国的姿勢から政敵が多く、同時代の大詩人であるゲーテは、宮廷人らしく距離を置いています。

 

2021年:冬のお薦めの1枚 No.5

掲載日:2021年2月9日

143-画家の妻と息子(1807年制作)

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―フィリップ・オットー・ルンゲ( Philipp Otto Runge 1777-1810)ー 

 

 ルンゲは知名度はいまいちですが、前回ご紹介したフリードリヒとドイツロマン派の画家の双璧を成します。フリードリヒが風景画に力を注いだの対し、ルンゲは人物画を得意とし、中でも子供の肖像画は人気を博しました。画家のフリードリヒのほか、ブレンターノ、ティーク、グリム兄弟と、その当時のロマン派の作家と交流を結んでおり、ゲーテとも色彩論について書簡にて意見を交換しています。しかし、肺結核でわずか33歳の若さで亡くなりました。残念です。

 

2021年:冬のお薦めの1枚 No.6

掲載日:2021年2月16日

144-黄金の仔牛の礼拝子(1633年頃制作)

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―ニコラ・プッサン( Nicolas Poussin 1594-1665)ー 

 

 プッサンはフランス古典主義の方向性を決定づけたため、【フランス古典主義の父】と称されます。17世紀のフランスを代表する画家ですが、プッサンは生涯の大半をイタリアのローマにて過ごしています。バロック全盛の時代に、ルネサンス絵画を範に取った抑制された色彩と表情で勝負し、イタリアとフランスで名を上げました。プッサンは多人数の人物構成でバランスを取るのがうまく、プッサンの人物配置は後代の画家たちの良きお手本となりました。

 

2021年:冬のお薦めの1枚 No.7 

掲載日:2021年2月19日

145-アレクサンドロス大王とポロス王(1673年頃制作)

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―シャルル・ル・ブラン( Charles Le Brun 1619-90)ー 

 

 フランス古典主義の方向性を決めたのはプッサンですが、フランス古典主義の明確なルールを決めたのが、このル・ブランです。ル・ブランの最大の功績といえば、何といってもアカデミーの設立です。これによってフランス絵画のレベルが一気に上がり、パリはローマやフィレンツェを凌ぐ芸術の都への階段を上り始めます。ル・ブランはルイ14世の第1画家であり、ルイ14世様式の生みの親でもあります。17世紀の1級の宮廷人です。

 

2021年:冬のお薦めの1枚 No.8

掲載日:2021年2月25日