チッチの推薦図書

071-貝殻を持つ幼児たち(1670~75年頃制作)

071-貝殻を持つ幼児たち(1670~75年頃制作)

―バルトロメ・ムリーリョ(Bartolomé Esteban Perez Murillo 1617-82)ー

 

 19世紀にベラスケスが再評価される前では、このムリーリョがスペイン最大の画家という位置づけでした。ムリーリョは生涯に渡って地元セビーリャで活躍したセビーリャ派の巨匠です。画業を始めた頃から人気を博していましたが、1670年頃から画面全体が薄もやに覆われたような柔らかくて甘美な画風となると、さらに人気を集めるようになりました。聖母とかわいらしい子供の絵を数多く手掛けています。【無原罪の御宿り】は圧巻ですよ。

 

2020年:春のお薦めの1枚 No.11

掲載日:2020年3月26日

072-風の花嫁(1917年制作)

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―オスカー・ココシュカ(Oskar Kokoschka 1886-1980)ー

 

 ココシュカはクリムトとシーレに並び、近代オーストリアを代表する画家の1人です。【ウィーン分離派】や【表現主義】などの前衛グループには参加せず、生涯独自の道を歩みました。そのせいかシーレやクリムトに比べて評価が低く、特集されることも少ないです。本作品は、グスタフ・マーラーの未亡人、アルマ・マーラーとの激しい恋愛生活の中から生まれました。ココシュカ前半生の代表作となります。

 

2020年:春のお薦めの1枚 No.12

掲載日:2020年3月31日

073-カナの婚礼(1561年制作)

073-カナの婚礼(1561年制作)

―ティントレット(Tintoretto 1518-94)ー

 

 イタリア・ルネサンス期のヴェネツィア派を代表する画家で、お師匠様は同派の巨匠ティツィアーノです。ただお師匠様の画風を吸収するだけではなく、そこにミケランジェロのフォルムを加えて独自の様式を確立しました。引き伸ばされたプロポーションと極端な短縮法による劇的な画面構成――これがティントレットの特徴で、バロックを先取りしたような画風です。明暗対比も強く、ただバロック的というには色彩が華やかで、また人や物の配置はお師匠様より巧みです。

 

2020年:春のお薦めの1枚 No.13

掲載日:2020年4月6日

074-ピュトーへの道(1913~14年制作)

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―モーリス・ユトリロ(Maurice Utrillo 1883-1955)ー

 

 ユトリロは酒に溺れていた前半生の方が評価が高く、中でも白を多用してパリの風景を描いた【白の時代(1909~1913年頃)】が絶頂期として高く評価されています。本作品は【白い時代】から次の【色彩の時代】へ移行する途中の過渡期的作品です。淡い白から堅牢な白へ変わり、繊細で不安定なフォルムもがっちり幾何学化してゆきます。若い頃はユトリロの絵に何の感動も覚えませんでしたが、今は大変感銘を受けます。年齢を重ねるって不思議ですね (´-ω-`)

 

2020年:春のお薦めの1枚 No.14

掲載日:2020年4月9日

075-オフィーリア(1901~02年頃制作)

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―オディロン・ルドン(Odilon Redon 1840-1916)ー

 

 【人面の蜘蛛】に【眼球の気球】など、ルドンの前半生は暗くて怪奇な画風でしたが、1889年に次男アリが生まれてからは、ルドンの画風は今までと打って変わって明るくなります。しかし、明るくなっても人間の【夢】や【無意識】を追求する創作態度は変わらず、また、主題や物語性がはっきりしていないのがルドンの絵の特徴です。その独特の色遣いは同世代の印象派からも一目置かれ、ゴーギャン、ポン=タヴァン派、ナビ派の画家たちに強い影響を与えました。

 

2020年:春のお薦めの1枚 No.15

掲載日:2020年4月14日