チッチの推薦図書

061-トマス・モアの肖像(1527年制作)

061-トマス・モアの肖像(1527年制作)

―ハンス・ホルバイン(Hans Holbein 1497-1543)ー

 

 今日はドイツ・ルネサンスの雄、ハンス・ホルバイン(お父さんも同姓同名)の作品です。トマス・モアは【ユートピア】の言葉を発明した人文主義者です。モアもホルバインも当時のイングランド王ヘンリー8世に仕えましたが、モアは処刑され、ホルバインも王の不況を買って宮廷から追放されてしまいます。そして、ホルバインは失意の中、当時大流行していたペストによって命を落とします。後半生のヘンリー8世は傲慢で残虐です。

 

2020年:春のお薦めの1枚 No.1

掲載日:2020年2月25日

062-薔薇冠の祝祭(1506年制作)

062-薔薇冠の祝祭(1506年制作)

―アルブレヒト・デューラー(Albrecht Dürer 1471-1528)ー

 

 前回ご紹介したホルバインはイングランドで活躍したドイツ人画家ですが、デューラーはドイツで活躍したドイツ人画家です。デューラーは版画を立派な芸術ジャンルとして確立した立役者であり、それから今では当たり前になっている自作品への署名を始めたのは、ほかでもないこのデューラーです。また、当時としては大変めずらしく、純粋な風景画(水彩画)も描いています。 ラファエロやベリーニなどイタリアのルネサンス画家たちとも親睦を結んでいました。

 

2020年:春のお薦めの1枚 No.2

掲載日:2020年2月27日

063-神殿の清め(1600年頃制作)

063-神殿の清め(1600年頃制作)

―エル・グレコ(El Greco 1541-1614)ー

 

 エル・グレコはイタリア語で【ギリシャ人】を意味するあだ名で、本名はドメニコス・テオトコプーロスといいます。エル・グレコは後期マニエリスム(マンネリズムの語源です)の巨匠です。異様にひきのばされたプロポーションと、蛇のように曲がりくねったポーズ、それから画面は遠近法が守られていないので、魚眼レンズのように歪められた空間になっています。この大げさな演出は次のバロックに引き継がれます。チッチが大好きな画家の1人です。

 

2020年:春のお薦めの1枚 No.3

掲載日:2020年2月28日

064-黄色い牛(1911年制作)

064-黄色い牛(1911年制作)

―フランツ・マルク(Franz Marc 1880-1916)ー

 

 フランツ・マルクは動物が好きで、絵の中で動物と1つになろうとした画家です。以前紹介したカンディンスキーといっしょにドイツ表現主義のグループである【青騎士】を立ち上げました。才能ある画家でしたが、第1次大戦で徴兵され、ヴェルダンの戦いにおいて36歳の若さで命を落とします。カンディンスキーの影響もあり、戦争が近づくにつれて、作品がだんだん抽象化してゆきました。チッチはマルクの絵が大好きなんですよね (´-ω-`)

 

2020年:春のお薦めの1枚 No.4

掲載日:2020年3月3日

065-木の下の少女たち(1914年制作)

065-木の下の少女たち(1914年制作)

―アウグスト・マッケ(Augst Macke 1887-1914)ー

 

 マッケは前回ご紹介したフランツ・マルクの友人で、ドイツ表現主義【青騎士】の主要メンバーの1人です。こちらも第1次大戦に参加し、わずか27歳の若さで人生を終えます。なので、マッケの活動期間は10年足らずでしたが、その明るい鮮やかな色彩は独自の地位を築き、西洋絵画史にしっかりと足跡を残しました。水彩画家としても高く評価されています。このマッケもまたチッチのお気に入りの画家の1人です。ああ、もったいない…… ;つД`)

 

2020年:春のお薦めの1枚 No.5

掲載日:2020年3月5日