チッチの推薦図書

021-四 季(1900年制作)

021-ムーラン・ルージュの舞踏会(1900年制作)

―アルフォンス・マリア・ミュシャ(Alfons Maria Mucha 1860-1939)ー 

 

 優美な曲線で、装飾性豊かなミュシャのデザインは、日本では大変人気がありますね。【四季】は4点セットの装飾パネルで、この形式を用いた作品はほかに【四つの芸術】【四つの花】【四つの宝石】【四つの星】があります。20世紀はイラストレーションが芸術にまで高められた時代であり、ミュシャや前回紹介したロートレックはこの潮流の先駆者になります。ミュシャのデザインは、世界中のさまざまな人々に影響を与えています。

 

2019年:秋のお薦めの1枚 No.21

掲載日:2019年11月22日

022-赤い調和(1908年制作)

022-赤の調和.jpg

―アンリ・マティス(Henri Matisse 1869-1954)ー 

 

 本作はフォーヴィスム期におけるマティスの傑作です。チッチは【エルミタージュ美術館展】で実物を見たことがありますが、これほどまでに赤を使っているにもかかわらず、けばけばしくなく落ち着いて印象で、ちょっと驚きました。【形態のピカソ】に対して【色彩のマティス】とよくいわれます。実際、ピカソはマティスをライバル視していましたし、マティスの色遣いから影響を受けています。チッチは晩年の切り絵も好きです。

 

2019年:秋のお薦めの1枚 No.22

掲載日:2019年11月25日

023-コンポジションⅧ(1923年制作)

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―ワシリー・カンディンスキー(Wassily Kandinsky 1866-1944)ー 

 

 カンディンスキーは抽象画の創始者です。彼は「色彩を音色のように扱い、色彩のハーモニーを創造しよう」と提唱しました。この抽象画の理論が多くの画家に影響を与え、ヨーロッパに抽象画の潮流が生まれます。彼は、前期は【色彩の爆発期】、中期は【幾何学的形態期】、後期は【バイオモルフィック期】と、時期によって画風が異なり、今回は中期から選びました。彼は美術理論家としても名高く、多くの著作を残しています。

 

2019年:秋のお薦めの1枚 No.23

掲載日:2019年11月26日

024-金色の魚(1925年制作)

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―パウル・クレー(Paul Klee 1879-1940)ー 

 

 クレーは前回昇紹介したカンディンスキーと出会ったことにより、抽象画の世界に踏みこみました。ですが、純粋に抽象画というわけではなく、クレーは生涯を通じて具象と抽象の狭間で揺れ続けました。クレーの画風は誰にも似ておらず、独特の立ち位置です。芸術家としては名誉なことです。「芸術は見えないものを見えるようにする」がクレーの信条であり、クレーの絵はどれこれも謎に満ちています。

 

2019年:秋のお薦めの1枚 No.24

掲載日:2019年11月27日

025-黒、赤、黄、水色の絵画Ⅰ(1921年制作)

025-黒、赤、黄、水色の絵画Ⅰ.png

―ピエト・モンドリアン(Piet Mondrian 1872-1944)ー 

 

 編集の関係上、画像は横にしてあります。本来の位置は左に90度回転させて、赤い面が上になります。カンディンスキーの【熱い抽象】に対して、モンドリアンは【冷たい抽象】と呼ばれます。モンドリアンは建築や服飾の世界に影響を与え、今日では上記のような【モンドリアン柄】は至る所で見られます。何かを描写するのではなく、線と色彩による純粋造形――これがモンドリアンのテーマでした。

 

2019年:秋のお薦めの1枚 No.25

掲載日:2019年11月28日

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