チッチの推薦図書

016-ピアノに寄る少女たち(1892年制作)

016-ピアノに向かう娘たち.png

―ピエール・ルノワール(Pierre-Auguste Renoir 1841-1919)ー 

 

 前回はモネの絵を紹介したので、今回はルノワールです。といっても、紹介するのは印象派時代のものではなく、印象派の技法を捨てた後半生からのチョイスです。少女たちのやわらかい肌の質感、愛らしい表情ーー柔和な色彩で、温かみのある作品です。とにかく生き生きと描かれていて、今にも2人の話し声が聞こえてきそうですね。この絵をノワールの後半生における傑作に数える人は多いですが、チッチもそう思います。

 

2019年:秋のお薦めの1枚 No.16

掲載日:2019年11月13日

017-大きな松のあるサント=ヴィクトワール山(1885-87年制作)

017-大きな松のあるサント=ヴィクトワール山(1885-87年制作)

―ポール・セザンヌ(Paul Cézanne 1839-1906)ー 

 

 セザンヌは1880年に入ると、南仏エクス近郊のサント=ヴィクトワー山をたくさん描き始めます。セザンヌのキャンバス上に小さい色面を貼り合わせたようなスタイルは、後のキュビスム誕生につながることとなりました。セザンヌの言葉の中に「自然を円筒、球、円錐によって扱う」というものがありますが、セザンヌは自然をそのまま模写再現するのではなく、自然を幾何学形態に還元することをテーマとしていました。

 

2019年:秋のお薦めの1枚 No.17

掲載日:2019年11月14日

018-ポール=タン=ベッサンの外港、満潮(1888年制作)

018-ポール=タン=ベッサンの外港.jpg

―ジョルジュ・スーラ(Georges Seurat 1859-91)ー 

 

 スーラは1888年に入ると、海の絵を多く描くようになります。太陽の下の海のきらめきを表現するのに、点描技法は持ってこいですね。スーラはその当時の光学や視覚に関する最新理論を取り入れ、印象派の【筆触分割】をさらに推し進めた結果、点描という技法に辿り着きました。点描は印象派の究極点であり、また限界点でもあります。スーラは勉強熱心で、才能ある画家でしたが、31歳の若さで突然病死してしまいました (._.)

 

2019年:秋のお薦めの1枚 No.18

掲載日:2019年11月15日

019-路上に立つ2人のブルターニュ女(1894年制作)

018-ポール=タン=ベッサンの外港、満潮(1888年制作)

―ポール・ゴーギャン(Eugène Henri Paul Gauguin 1848-1903)ー 

 

 ゴーギャンは第1次タヒチ滞在からパリに戻って来た後も、タヒチを題材とした絵を描き続けました。すごいですよ、記憶と空想力を働かせて描いていたんですから。この絵はその時期のものであり、彼女たちの顔にはゴーギャンが描くタヒチ女の面影があります。タヒチがよっぽど好きになっちゃったんですね。ゴーギャンの大胆な原色の使用と、日本の浮世絵から影響を受けた平面的構成は、後のフォーヴィスム誕生のきっかけとなりました。

 

2019年:秋のお薦めの1枚 No.19

掲載日:2019年11月18日

020-ムーラン・ルージュの舞踏会(1890年制作)

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―アンリ・ド・ロートレック(Henri de Toulouse-Lautrec 1864-1901)ー 

 

 ロートレックは貴族の子で名前が長いので省略しています。ロートレックは19世紀後半に新しく登場したキャバレー、ダンスホール、サーカスなどの風景を描きました。マネやドガの影響のもとに都会の光の表現を追求し、明確な輪郭線による人物描写と、人物が画面から切り落とされた大胆な構図が持ち味です。ドガやシーレと同じく人物画の名手で、卓越したデッサン力を持ち、短時間でさっと人物の特徴を捉えて描くことができました。

 

2019年:秋のお薦めの1枚 No.20

掲載日:2019年11月19日

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