チッチの推薦図書

006-眠るジプシー女(1897年制作)

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―アンリ・ルソー(Henri Julien Félix Rousseau 1844-1910)ー

 

 ルソーといえば、晩年のジャングルの絵が有名ですし、チッチも好きなのですが、チッチの1番のお気に入りはこの【眠るジプシー女】です。極寒の夜の砂漠の中でこんな無防備な寝方はありえませんし、ライオンが女に興味を示さないも不自然です。月明かりの下、全てが写実的な仕掛けでありながらも、非現実的で詩的な雰囲気が醸し出されています。ちなみに、この絵は画家の死後、長らく行方不明になっていましたが、1923年に発見されました。

 

2019年:秋のお薦めの1枚 No.6

掲載日:2019年10月15日

007-枯れた木とピンクの丘陵(1945年制作)

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―ジョージア・オキーフ(Georgia O'Keeffe 1887-1986)―

 

 オキーフといえば、画面いっぱいの巨大な花の絵や、牛の頭蓋骨を描いた絵が有名ですが、こういうのもあります。オキーフは色彩の調和ということをとりわけ大切にしていた画家であり、彼女の目指していたところは油絵による水墨画といえば分かりやすいでしょうか。そう、彼女は油彩絵の具によって、ニューメキシコの山水画を描いたのです。とても長生きし、な、なんと98歳まで生きました。20世紀のアメリカを代表する女流画家です。

 

2019年:秋のお薦めの1枚 No.7

掲載日:2019年10月16日

008-手袋をした娘(1929年制作)

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―タマラ・ド・レンピッカ(Tamara de Lempicka 1898-1980)―

 

 彼女は異色の経歴の持ち主で、ロシア革命でパリに亡命し、生活のために画家になりました。もともと画才があったとはいえ、「絶対に成功する」という強い意志もあったために、短期間で驚くほど上達します。アンドレ・ロート式のソフト・キュビスムに、アングル式のエナメルのようななめらか筆致を取り入れ、かつアール・デコの機械的で冷ややかな面と、ロマン主義の官能性を統合した彼女のスタイルは一世風靡し、彼女の絵は飛ぶように売れました

 

2019年:秋のお薦めの1枚 No.8

掲載日:2019年10月21日

009-秋のリズム:ナンバー30(1950年制作)

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―ジャクソン・ポロック(Jackson Pollock 1912-56)ー 

 

 具象画が続いているので、この辺で抽象画を1枚。抽象画家で1番知名度の高いのは、やはりジャクソン・ポロックでしょう。彼の激しくキャンバスに絵の具を叩きつけていく方法は【アクション・ペインティング】といわれました。ポロックは戦時中にアメリカに亡命していたシュルレアリストたちとの交流から、抽象画によって無意識のイメージを探求するようになります。アルコール依存症で、最後は自動車事故を起こし、44歳で生涯を閉じました。

 

2019年:秋のお薦めの1枚 No.9

掲載日:2019年10月23日

010-夢、あるいは、ベッド(1940年制作)

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―フリーダ・カーロ(Magdalena Carmen Frida Kahlo y Calderón 1907-54)ー 

 

 フリーダ・カーロは女性に人気の画家です。彼女は自分自身を描くか、または自分の身の上に起きたことを主に描きました。自分の感情を率直に描く画家であり、流産の苦しみや、生涯に渡って苦しめられた背中の痛みなどを、シュルレアリスティックに表現しました。晩年のメキシコ神話のヴィジョンに彩られた作品も圧巻です。ちなみに、夫のディエゴ・リベラもまたメキシコを代表する画家であり、左派系の壁画画家です。

 

2019年:秋のお薦めの1枚 No.10

掲載日:2019年10月25日

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